労働相談事例

2016年10月 3日 (月)

労働者は損害賠償する必要なし。 仕事上のミス

労働者は損害賠償する必要なし。 仕事上のミス
Q 携帯電話を販売している会社に勤務しています。お客さんの契約を誤って登録してしまいました。会社から「登録ミスによって返金3万円の必要が出たので,それを負担するように」と言われました。支払う必要があるのでしょうか?

A
 仕事上のミスで、損害賠償する必要はありません。
 かりに就業規則に損害賠償の項目があったり,「誓約書」があったとしても、それは無効だと労働基準法で定められているからです。
もし,会社がどうしても「払え」という場合は、労働基準監督署に相談し,会社を指導してもらうようにしてください。
 労働基準法第16条「使用者は、労働契約の不履行について違約金を定め、又は損害賠償を予定する契約をしてはならない」

「労働時間を一方的に減らされました」
Q 6ケ月契約(有期)で16年働いています。
 労災で休業していましたが、6ケ月前に職場復帰しました。病院からは「普通に働いて良い」との診断書が出ています。しかし、「またケガをされたら困るから」という理由で、労働時間を,月の2/3は6時間、1/3が4時間にされてしまいました。
 5月末で診断書も完治となる予定です。1日6時間の雇用契約を結んでいますが会社は「月の1/3は4時間に変更する」と言っています。これはしかたがないのでしょうか?
A 職場復帰のリハビリとして、労働時間の短縮もありえます。しかし、労災によるリハビリは、賃金全額補償が原則です。
  また、リハビリのため一日の労働時間が短縮された場合は、最低労働基準法により残された時間については60%の賃金を休業補償として支払わなくてはならないことになっています。(労働基準法施工規則第38条)
会社が支払わなかった場合は,減らされた時間についての休業手当が労災から支給されます。また完治なら元の勤務時間にもどすべきで、一方的で合意のない労働条件の不利益変更は出来ないことになっています。
  労働組合に加入して、交渉で解決する方法もあります。
 検討してみてください。
→ 「労働災害により障害を受けた労働者が就業を再開する場合、使用者はいわゆる訓練的・段階的な就労の機会を付与し、労働者の労働能力の回復・向上のための措置を講ずることが望ましい」
(大阪築港運輸事件 大阪 地裁 平成2.8.31)

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通勤途中、自宅前で足をくじき、けがをしました。労災になるでしょうか。

通勤途中、自宅前で足をくじき、けがをしました。労災になるでしょうか。
A1 あなたが、けがをしたのがどこかによります。「自宅前」が自宅の敷地内の場合は、通勤労働災害になりません。
 労災保険法では、つぎのように「通勤」を定義しています。
「労働者が、就業に関し、住居と就業場所との間を、合理的な経路及び方法により往復すること。但し、業務の性質を有するもの(出張など)を除く」
 自宅の敷地を出たところでけがをした場合は「通勤災害」となります。
Q2 来年3月15日までの契約でパートで働いています。9月15日に、10月15日付で「人員削減のために解雇する」と解雇通告を受けました。
A2 あなたのように「期間の定めのある労働契約」を結んでいる場合、契約期間途中での解雇はできません。
 労働契約法第17条は「使用者は、期間の定めのある労働契約について、やむを得ない事由がある場合でなければ、その契約期間が満了するまでの間において、労働者を解雇することができない」と述べています。厚生労働省は、「やむを得ない事由」には、一般的な解雇の要件である「客観的に合理的な理由」と「社会通念上相当である」以上のものがなければならないとしています(「労働契約法のあらまし」)。
 労働契約法は、解雇そのものを厳しく制限しているうえに、不安定な雇用形態である有期雇用については期間の定めのない労働契約の場合よりいっそう厳しい制限を設けているのです。
 「やむをえない事由」については、使用者(雇う側)が立証する責任があります。
Q3  パチンコ店に勤務していた。上司のパワハラ(パワーハラスメント)がひどく、精神的に耐えられず辞めました。サービス残業を強要し、乱暴な言葉遣い、胸ぐらを何度も捕まれました。パワハラで訴えたいのですが。
A3 「胸ぐらをつかむ」のは、暴力行為であり、刑事告訴することも、損害賠償・慰謝料を求めて民事で訴えることもできます。
 もしあなたが辞めずに在職中であったならば、店長を変えさせることもできるのです。
  刑法208条  暴行「暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかったときは、2年以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する」
Q4 7月から介護施設で働いています。9月16日、「一ヶ月分出すから辞めてくれ」と言われました。理由は仕事中にパソコンでインターネットを見たからだといいいます。
 翌日、「パソコンが使えなくなって、会社に損害を与えた」と言われました。10月31日までの契約でした。こんなことで解雇されるのでしょうか。
A4 一度インターネットを見ただけで解雇することはできません。
「A2」にもあるように契約期間内の解雇は厳しく制限されています。一度インターネットを見た程度では「やむを得ない事由」にはなりません。
 もちろん、仕事中に個人的な目的でインターネットをみることはいいことではありませんので、以後はしないようにしてください。
Q5 夫がパートから正社員になって、残業が多すぎて過労が心配です。
 18時が定時ですが、その時間に退社することはまず無理で、今週は帰宅が午前0時を超えてばかりです。残業代の支払いもありません。せっかく決まった職場ですので、生活のために辞めるわけにはいきません。
 本人は会社とかけあう気はないようです。
A5 御心配ですね。ご主人がこのまま働き続けたら、過労死する可能性がおおいにあります。
 月80時間、一日4時間以上の残業が続くと、過労死する危険性がとても高くなります。
 残業代の不払いも違法行為です。「健康にまさる富はなし」といいます。
 よくご主人と話し合って、ぜひお二人で労働相談においでください。
 

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